HPVワクチンQ&A

HPVワクチンについて、つの疑問にお答えします

Q1

HPVワクチンって何ですか?

子宮頸がんの原因であるHPV(ヒトパピローマウィルス)の感染を防いで「子宮頸がん」を予防するためのワクチンです。 また、このウィルスは男性にも感染して「咽頭がん」や「陰茎がん」などもおこしますから、海外ではこのウィルスによるがんを予防するために女子だけでなく男子もHPV ワクチンを受けています。

Q2

HPVワクチンはどこで接種してもらうことができますか?

小児科、産婦人科、内科などで接種可能です。

かかりつけの病院や開業医に電話で問い合わせてください。

Q3

どんな人がHPVワクチンを受けられますか?

  1. 定期接種対象者である小学校6年生から高校1年生までの女子は無料で受けられます。
  2. HPVワクチン接種の機会を逃した、平成9年度生まれから平成19年生まれ(誕生日が1997年4月2日~2008年4月1日)のキャッチアップ接種対象者は2022年4月~2025年3月までの間公費で受けられます。(本冊子p20・21・23を参照。各自治体から接種用の通知が対象者に届いています)
  3. 男子・男性もこのワクチンを打てますが、ほとんどの自治体では有料です。
Q4

ワクチン接種後、痛みや腫れなど様々な症状を訴えた人がいましたが心配です。

体中の痛みや運動障害などの症状が出たという報告がありました。しかし、これについて世界中で調査研究を行ったところ、ワクチン接種後に現れたとされるさまざまな症状にワクチン接種との明らかな関連は認められなかったという結果が得られています。 また、国は、接種後に出現した症状についていつでも専門家に相談できるようにすべての都道府県に協力医療機関を設けています。接種後、長期にわたって痛みが持続する場合やその他不安な症状が現れた場合は、まずは、接種医療機関やかかりつけの医療機関に相談しましょう。

Q5

ワクチン接種の効果はどの程度あるのですか?

HPV ワクチンを接種すると「HPV 感染率」も「前がん病変」も減少することがわかっていましたが、さらに、このワクチンにより「子宮頸がんそのもの」も減ることが明らかになっています。このウィルスは性交渉で感染するので、初めての性交渉前にHPV ワクチンを接種しておくと最も効果的です。16歳までに接種すると将来の子宮頸がんを約9割も防ぐことができるというデータがあります。

Q6

外国ではHPVワクチン接種を行っているのですか?

世界保健機構(WHO)や国際産科婦人科連合会(FIGO)は、HPV ワクチンの接種をつよく勧めています。多くの先進国では政府の主導により予防接種を行っていますし、女子だけではなく男子も接種している国が増えてきています。

Q7

HPVワクチンにはいろいろな種類があるのですか?

3種類あります。2価ワクチン(ウィルスの二つの型に対応)、4価ワクチン(四つの型に対応)、9価ワクチン(九つの型に対応)です。定期接種、キャッチアップ接種の対象者は、どの種類のワクチンも無料で受けられます。かかりつけ医等にご相談ください。

Q8

ワクチンを接種すれば検診を受けなくてもよいですか?

残念ながらワクチンはすべてのHPVに対して有効というわけではありません。2価と4価のワクチンならHPVの約7割、 9価のワクチンならHPVの約9割に有効と言われています。HPVワクチンを接種することと、定期的な検診で細胞を調べる(細胞診)ことの両方が必要です。